ご挨拶

当主は私で四代目になります。30 歳まで地元を離れ、IT 関連企業に勤務
しておりました。当時、生活には何の不満もなく、日々それなりに楽しく
過ごしていましたが、 ある時「君は人生を何のために生きていくの?」
という何気ない問いかけが、それ以降の私の生き方を変えてくれました。
実はこのとき、私は何も答えられなかったのです。
それ以来、何のために生きるのか、自分はどう生きてゆきたいのか。
その答えを探し求め、自問自答を繰り返しました。
そんな中、ふとした時に耳に入ってくる故郷の様子。 尾鷲の高齢化、
人口減少が加速していることや、尾鷲を取り巻く経済状況の厳しさを知り、
尾鷲のために何かしたい、と強く考えるようになりました。
『尾鷲に少しでも貢献していこう』と覚悟を決め、34 歳で尾鷲に戻り、
家業である金盛丸を継ぐ決意をしました。
金盛丸の看板商品のひとつだった「まぐろの角煮」を通して県外の皆さんに
尾鷲を知ってもらい、 尾鷲に足を運んでいただくきっかけになればと、
さらなる改良を重ねました。それから数年が経過し、今では日本航空
ファーストクラスで使っていただけるような商品に成長しました。
現在では“まぐろ屋” として、日々の食卓を彩る多くのマグロ加工品を
開発しています。「尾鷲のために・・・」の初心を忘れず、
地域イベントを手がけたり、地元団体の役員なども引き受け、
奮闘の日々です。